海外でも取引される日経225
日経225は国内では大証だけで取引されていますが、海外の取引所でも売買されています。
「Nikkei225」として上場し、日本で取引されていない時間帯でも日経平均株価の先物取引として売買されています。
「海外版日経225」とも呼べる2つのマーケットです。
- シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)
- シンガポール取引所(SGX)
それぞれの取引所が開いている時間は次の通りです。
■シカゴ・マーカンタイル取引所(CME:Chicago Mercantile Exchange)
23:00~6:15 ※夏時間は1時間早くなる
■シンガポール証券取引所(SGX:Singapore Exchange)
8:45~15:30、16:30~20:00 ※大証より開始時間が15分早い
■海外の取引所の動向にも注目
取引所が違っていても、それぞれの取引所で売買されている価格は、おたがいに影響を及ぼします。
たとえば、日経平均株価が9000円で取引を終了し、ニューヨーク時間になってから米国で株の全面高があったとします。
ニューヨークダウや、ナスダックといった米国の株価指数が大幅上昇となれば、それにつられてnikkei225も上昇します。仮にnikkei225が円換算で9300円で引けたとします。
すると、翌朝の大証では、日経平均が9300円前後で寄りつくといったことが起こります。多少のズレも生じますが、海外市場で取引されていたnikkei225の価格が意識され、そこに近い所に落ち着くのです。
それだけ、米国の株価指数であるニューヨークダウやナスダックの株価の動きは、多くの市場参加者が注目しています。
CMEで取引されるnikkei225は、大証の日経225にも影響を与えますし、その反対に、大証で取引を終えた日経225の価格は、CMEのnikkei225にも同じように影響を与えます。
■15分早いSGXも注目される
もうひとつのシンガポール取引所(SGX)も見逃せません。
シンガポールの外資系証券や、日本の大手証券や生損保の機関投資家、
ヘッジファンドなどが参加しているこの取引所は、
日本の前場よりも15分早い午前8時45分にオープンします。
ニューヨークの取引が終わった後、日経平均株価の先物取引として最初に動くのはSGXです。
このため、日本の市場が開く9時までの間は、SGXの動向に注目している市場参加者は多いのです。
大口の投資家は、大証とSGXを使ってそれぞれ反対売買するなどのヘッジをしていることもあります。
SGXでの日経225の動きも大証の日経225に影響を与えています。
海外の市場で取引されている日経225の値動きにも注目することで、
その日の動向の手掛かりを得ることができます。